予測が難しい新たなサイバー攻撃に対して、企業はAI(人工知能)を活用したセキュリティ対策に積極的に取り組むべきである。しかし、AIを利用したセキュリティ製品・サービスを導入したとしても全てのセキュリティ対策が自動化されるわけではない。IT部門はAIで何が行えるかを正しく見極めることが重要である。
昨今、サイバー攻撃の手口は急速なスピードで高度化してきている。予測が難しい新たな手法による攻撃など、未知の攻撃にさらされており、従来のセキュリティ対策は役に立たなくなりつつある。そうしたなか、AI(人工知能)を活用したセキュリティ対策が始まってきている。
実際、グローバル企業ではセキュリティ分野においてAIを積極的に活用し始めており、O'Reilly Media社が実施した2016年8月の調査「The New Artificial Intelligence Market」でも、AIの活用度の第1位はサイバーセキュリティ分野の分析であった(図1)。