独立系ITコンサルティング・調査会社である株式会社アイ・ティ・アール(所在地:東京都新宿区、代表取締役:三浦 元裕、以下「ITR」)は、国内のSaaS管理市場規模推移および予測を発表いたします。
SaaS管理市場の2024年度の売上金額は27億円、前年度比58.8%増と急速な伸びを示しました。2025年度も引き続き同46.3%増と高い伸びを予測しています。企業の幅広い業務においてSaaS利用が拡大する中、無駄なコスト発生やセキュリティリスク、管理の煩雑さといった課題が顕在化しており、これらの対応策としてSaaS管理の需要が急速に高まっています。高い市場シェアを占めるジョーシスが市場の成長を牽引していますが、新規参入ベンダーも増加傾向にあり、今後も市場拡大が続くとみています。同市場のCAGR(2024~2029年度)は27.8%となり、2029年度には90億円に達すると予測しています。
※本調査におけるSaaS管理は、複数のSaaSを1つのシステムで管理する製品・サービスを指します。アカウント利用状況の把握、アカウント発行・解除、コスト分析、契約管理などの機能を備え、SaaS管理の効率化を図ります。また、使用されず放置されているアカウントを発見してコストの無駄を減らすほか、未許可のSaaSの利用(シャドーIT)を検出することで情報漏洩リスクを低減します。
ITRのシニア・アナリストである入谷 光浩は、「SaaS管理は、アカウントの棚卸や契約状況の可視化に加え、不要なライセンスの削減やシャドーITの検出などを通じて、ITガバナンスの強化とコスト最適化を同時に実現することができます。今後も生成AIなどSaaSの活用は拡大し、企業当たりのSaaSの利用数はさらに増加し続けます。このような状況下でSaaS管理の重要性はますます高まり、導入する企業は急速に拡大していくとみています。特にIT管理者の人員不足の問題を抱える企業にとっては、必須のソリューションになります」とコメントしています。
調査概要
今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート『ITR Market View:RPA/iPaaS/ワークフロー市場2025』に詳細を掲載しています。同レポートには、RPA、iPaaS、BPM、BRMS(Business Rules Management System)、ワークフロー、タスク・マイニング、プロセス・マイニング、SaaS管理の全8分野を対象に、国内60ベンダーへの調査に基づいた2023~2024年度売上げ実績および2029年度までの売上げ予測を掲載しています。