独立系ITコンサルティング・調査会社である株式会社アイ・ティ・アール(所在地:東京都新宿区、代表取締役:三浦 元裕、以下「ITR」)は、国内のユニファイド・エンドポイント管理市場規模推移および予測を発表します。
ユニファイド・エンドポイント管理市場の2021年度の売上金額は331億5,000万円、前年度比19.4%増となりました。市場を構成するほぼ全てのベンダーの売上げが増加しましたが、なかでもトップベンダーと3番手のベンダーによる2桁の伸びが市場を牽引しました。2022年度も同様の傾向が見込まれ、同23.3%増を予測しています。
今日では業務でのモバイル端末利用が広く定着しており、今後も定期的に端末を更新しながら継続利用されることが期待でき、ユニファイド・エンドポイント管理市場を下支えすると予想されます。また、Windows環境を主としたノートPCに対応し、管理可能デバイスが拡大したことで、今後もユニファイド・エンドポイント製品・サービスの新規導入や追加導入が期待されます。加えて、介護や看護の現場、建設現場、工事現場など、モバイル端末の現場利用も広がりつつあるなど、ユニファイド・エンドポイント製品・サービスの適用範囲が拡大傾向にあることも市場の成長に寄与しています。反面、半導体不足や物価高の影響によるモバイル端末の新規導入や更新の遅れが、ユニファイド・エンドポイント管理製品・サービス導入の阻害要因となっています。
こうしたことから、同市場のCAGR(2021~2026年度)は10.9%、2024年度には500億円規模になると予測しています。
図.ユニファイド・エンドポイント管理市場規模推移および予測(2020~2026年度予測)ITRのシニア・アナリストである舘野 真人は、「リモートワークやハイブリッドワークが一般化するなかで、スマートフォンに代表されるモバイル端末の業務上の用途が拡大傾向にあります。各端末を遠隔から管理できるユニファイド・エンドポイント管理ツールは、分散した働き方が定着しつつある今日において、その重要性が改めて注目されています。また、今後は、PCとスマートフォンの統合管理を実現する手段としても導入が進むと予想されます」とコメントしています。
調査概要
今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート『ITR Market View:ユニファイド・エンドポイント管理市場2022』に詳細を掲載しています。同レポートには、ユニファイド・エンドポイント管理市場、セキュア・ゲートウェイ/ブラウザ市場、モバイルコンテンツ管理市場、リモートデスクトップ/リモートコントロール市場、IoTデバイス管理市場の全5分野を対象に、国内29ベンダーへの調査に基づいた2020~2021年度売上げ実績および2026年度までの売上げ予測を掲載しています。