-
■2016年度の金融業IT予算比率は6.1%。業種別では「銀行」が7.4%
金融業における2016年度の売上高に対するIT予算比率は、金融全体平均では6.1%となりました。金融業種別では、「銀行」(7.4%)が最も高く、次いで「証券」(7.2%)といずれも7%台の高水準となり、これら2業種が金融全体平均を押し上げています。改めて、「銀行」の積極的なIT投資が明らかになったといえます。
<参考資料1> 金融業種別に見るIT予算比率(2016年度、金融業) -
■3割強が2017年度のIT予算の増加を予想
2016年度(2016年4月~2017年3月)のIT予算は、前年度から「横ばい」とする企業の割合は59.0%最も多く、全体の約6割となりました。「増額」とした金融業の割合が3割弱となる一方、「減額」とした企業の割合は1割にとどまりました。
2017年度(2017年4月~2018年3月)予想では、2016年度に引き続き「横ばい」とする割合が最も多くなりましたが、その割合は約3ポイント減少しました。一方、IT予算を増加すると予想した割合は全体の3割強となり、「10%~20%未満の増加」(10.4%)と「10%未満の増加」(18.3%)を予想する企業の割合が高くなり、2016年度同様に増加が減少(13.2%)を大きく上回りました。減少を予想する企業の割合(13.2%)は2016年度よりも高くなったものの、「20%以上の減少」(0.4%)は1.2ポイント低くなっています。
<参考資料2> 2017年度のIT予算の増減予想(2016~2017年度予想、金融業) -
■2017年度に向けて金融業が最重要視するIT課題は「IT基盤の統合・再構築」
全20項目の主要なIT動向を取り上げ、金融業においてその重要度を尋ねた結果では、「IT基盤の統合・再構築」が81.3%と唯一80%を超えるポイントで最上位となりました。「マイナンバー制度への対応」は、現在の実施率が最も高く、3年後の実施率予想は2番目となります。さらに、重要度指数でも4番目と高い順位になっていることから、制度対応として喫緊の取り組みが必要であることがうかがえます。
<参考資料3> 主要なIT動向の重要度指数と現在および2019年度の実施率(金融業)
目 次
第1章 調査概要
- 1.1 IT投資動向調査の概要
- 1.1.1 調査の概要
- 1.1.2 回答者プロファイル(金融業)
- 1.1.3 回答者の所属部門と役職(金融業)
- 1.2 ベンダー市場調査の概要
- 1.2.1 ベンダー調査の概要
- 1.3 データ利用上の注意
- 1.4 年度解説
第2章 IT投資動向調査編
- 2.1 IT投資の方向性
- 2.1.1 企業におけるIT予算比率およびIT予算額
- 2.1.2 IT予算の増減傾向
- 2.1.3 IT新規投資
- 2.1.4 新規投資における目的別の内訳比率
- 2.1.5 リスク対策の動向
- 2.1.6 ITRの所見と分析
- 2.2 IT戦略と注目すべきIT動向
- 2.2.1 2017年度のIT戦略上の重要課題
- 2.2.2 主要なIT動向に対する重要度と実施状況
- 2.2.3 金融業種別に見るIT動向に対する実施状況
- 2.2.4 ITRの所見と分析
- 2.3 製品・サービスへの投資動向
- 2.3.1 製品・サービス分野への投資意欲
- 2.3.2 インフラ/デバイス分野への投資意欲
- 2.3.3 OS/ミドルウェア分野への投資意欲
- 2.3.4 アプリケーション分野への投資意欲
- 2.3.5 セキュリティ/サービス分野への投資意欲
- 2.3.6 ITRの所見と分析
第3章 ベンダー市場調査編
- 3.1 インフラ分野での市場調査結果
- 3.1.1 対象市場の定義および調査時期
- 3.1.2 PaaS/IaaS市場
- 3.1.3 DaaS市場
- 3.2 ミドルウェア分野の市場調査結果
- 3.2.1 対象市場の定義および調査時期
- 3.2.2 API管理市場
- 3.2.3 ESB市場
- 3.2.4 BRMS市場
- 3.2.5 RDBMS市場
- 3.2.6 DBMSアプライアンス市場
- 3.2.7 Hadoopディストリビューション市場
- 3.2.8 データ・マイニング市場
- 3.2.9 テキスト・マイニング市場
- 3.2.10 運用管理市場
- 3.2.11 エンタープライズ・モバイル管理市場
- 3.2.12 セキュア・ゲートウェイ/ブラウザ市場
- 3.2.13 モバイルコンテンツ管理市場
- 3.2.14 リモートコントロール市場
- 3.3 アプリケーション分野の市場調査結果
- 3.3.1 対象市場の定義および調査時期
- 3.3.2 ERP市場
- 3.3.3 統合型マーケティング市場
- 3.3.4 データ分析/レポーティング市場
- 3.3.5 DWH用DBMS市場
- 3.3.6 CMS市場
- 3.3.7 ソーシャルメディア解析市場
- 3.4 セキュリティ分野の市場調査結果
- 3.4.1 対象市場の定義および調査時期
- 3.4.2 Webゲートウェイ・セキュリティ市場
- 3.4.3 サンドボックス型ゲートウェイ・セキュリティ市場
- 3.4.4 ファイアウォール/UTM市場
- 3.4.5 WAF市場
- 3.4.6 DDoS対策市場
- 3.4.7 Web改ざん検知市場
- 3.4.8 IDS/IPS市場
- 3.4.9 EDR市場
- 3.4.10 URLフィルタリング市場
- 3.4.11 メール誤送信防止市場
- 3.4.12 統合ログ管理市場
- 3.4.13 SIEM市場
- 3.4.14 操作画面監視市場
- 3.4.15 IDA/IAM市場
- 3.4.16 SSO市場
- 3.4.17 フェデレーション市場
- 3.4.18 特権ID管理市場
- 3.4.19 ディスク暗号化市場
- 3.4.20 IRM市場
- 3.4.21 データベース監査・保護市場
- 3.4.22 データベース暗号化市場
- 3.4.23 ネットワーク・フォレンジクス市場
- 3.4.24 脆弱性診断市場
調査票【IT投資動向調査】
商品概要
・IT予算比率と予算額の増減
・戦略投資比率とIT投資の目的
・IT戦略と注目すべきIT動向
・製品/サービス110項目(IoT/M2M、AI/機械学習、Hadoop/Spark、プライベート・クラウド、ネットワーク仮想化/SDN、マーケティング・オートメーション、ウイルス対策、標的型攻撃対策など)の投資動向
【ベンダー市場調査編】
対象44製品・サービス分野について
・調査対象製品・サービス一覧
・市場規模実績(2014~2015年度)および予測(2016年度)
・マーケットシェア(2014~2016年度予測):ベンダー別
(一部市場は2013~2014年度実績および2015年度予測)
【ベンダー市場調査編】2015年12月~2016年11月
・ITR顧客企業およびITR保有の独自Webパネルのうち、国内企業に所属し、IT戦略・IT投資の意思決定に関与する役職者
・有効回答数 2,685件うち金融業251件
【ベンダー市場調査編】
<インフラ分野>
PaaS/IaaS市場*、DaaS市場*
<ミドルウェア分野>
API管理市場、ESB市場、BRMS市場、RDBMS市場*、DBMSアプライアンス市場*、Hadoopディストリビューション市場*、データ・マイニング市場*、テキスト・マイニング市場*、運用管理市場、エンタープライズ・モバイル管理市場、セキュア・ゲートウェイ/ブラウザ市場、モバイルコンテンツ管理市場、リモートコントロール市場
<アプリケーション分野>
ERP市場*、統合型マーケティング支援市場*、データ分析/レポーティング市場*、DWH用DBMS市場*、CMS市場*、ソーシャルメディア解析市場*
<セキュリティ分野>
Webゲートウェイ・セキュリティ市場、サンドボックス型ゲートウェイ・セキュリティ市場、ファイアウォール/UTM市場、WAF市場、DDoS対策市場、Web改ざん検知市場、IDS/IPS市場、EDR市場、URLフィルタリング市場、メール誤送信防止市場、統合ログ管理市場、SIEM市場、操作画面監視市場、IDA/IAMパッケージ市場、SSO市場、フェデレーション市場、特権ID管理市場、ディスク暗号化市場、IRM市場、データベース監査・保護市場、データベース暗号化市場、ネットワーク・フォレンジクス市場、脆弱性診断市場
(*2013~2014年度実績および2015年度予測)
ITR 著作物の引用について
ITRが発刊するレポートに記載されている データおよびコメントを、広告、宣伝、販売資料、メディア掲載記事や、その他商業目的で利用・引用される場合は、該当レポートのご購入が前提となります。
また、事前の書面による申請が必要となります。詳細および申請については、著作権の引用についてをご覧ください。
お問い合わせ