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国内IT投資動向調査報告書2019

ITRは、国内企業におけるIT投資動向などの定点調査を2001年より毎年実施しており、今年で18回目を数えます。今回の調査では、従来から定点観測しているIT予算の増減傾向、115項目に及ぶ製品・サービス分野の投資意欲の動向などに加え、国内の労働人口の減少の影響から企業において戦略的な対応が課題となっているIT人材の採用および教育・研修や、AI技術の活用状況と今後の期待について確認しました。これら最新の調査結果を「国内IT投資動向調査報告書2019」として発行いたします。本レポートのハイライトは以下の通りです。

  • IT予算の増額傾向は堅調ながら増加の見通し

    2018年度(2018年4月~2019年3月)のIT予算は、前年度から「増額」とした企業の割合が34%で「減額」とした企業の割合が7%となり、2017年調査と同様の水準を維持しました。

    2019年度(2019年4月~2020年3月)に向けた見通しでは、「10%未満の増加」を見込む企業の割合が2ポイント増加しており、IT予算の増額が3割以上という傾向は維持される予想です。

    なお、このIT予算の増減傾向を指数化した「IT投資増減指数※1」を見ると、2018年度の実績値は「2.74」となり、前年調査時の予想値(2.43)を上回っており、2015年度以降は堅調な伸びが見られます。2019年度の予想値は、「2.68」となり2018年度の実績値より下回っていますが、近年の前年予想値は実績値と同等かそれ以上となっていることから、企業において計画的なIT投資が定着していると考えられ、2019年も積極的なIT投資が実現できると期待されます。

    <参考資料1> IT予算額増減傾向の経年変化(2016~2019年度予想) <参考資料1> IT予算額増減傾向の経年変化(2016~2019年度予想)
    <参考資料2> IT投資増減指数の変化(2001~2019年度予想) <参考資料2> IT投資増減指数の変化(2001~2019年度予想)

    ※1:指数の定義は、2015年度までは「20%以上の減少を-20、20%未満の減少を-10、横ばいを0、20%未満の増加を+10、20%以上の増加を+20として積み上げて回答数で除した値」であり、2016年度以降は、「20%以上の減少を-20、10%から20%未満の減少を-15、10%未満の減少を-5、横ばいを0、10%未満の増加を+5、10%から20%未満の増加を+15、20%以上の増加を+20として積み上げて回答数で除した値

  • 重点課題となるIT人材の獲得は中途採用にも前向きな姿勢

    今回の調査では、将来に向け不足が危惧されているIT人材の動向を探るべく、IT部門の運営を支える正社員の採用状況を問いました。その結果、IT部門の正社員採用を実施する企業はいずれの業種でも5割を上回っており、特に情報通信と金融・保険では約8割を占めていることから、IT人材の獲得が重要課題のひとつと認識されているといえます。さらに、IT人材の採用のタイプを「新卒重視型※2」と「中途重視型※3」と「採用なし※4」に分類すると、「中途重視型」はいずれの業種でも3割程度認められ、中途採用に前向きな姿勢が見られます。


    <参考資料3> 業種別に見るIT部門の人材採用タイプ(2018年度) <参考資料3> 業種別に見るIT部門への人材採用タイプ(2018年)

    ※2:新卒重視型:2018年度にIT部門に正社員を採用した企業のうち、中途採用人数の割合が50%未満
    ※3:中途重視型:2018年度にIT部門に正社員を採用した企業のうち、中途採用人数の割合が50%以上
    ※4:採用なし:2018年度にIT部門に正社員を採用していない

  • 年間IT教育・研修費の一人当たりの平均金額は16万円強

    IT人材の育成に関する投資を見るため、2018年度の一人当たりの年間IT教育・研修費の平均金額を尋ねた結果では、平均金額は16.5万円であることが明らかになりました。ただし、平均金額の分布を見ると20万円未満の企業がおよそ6割となっている一方、「50万円以上」と積極的に人材教育に予算を準備する回答も一定数存在しており、企業によりばらつきが大きいことが鮮明に表れています。

    <参考資料4> 一人当たりの年間IT教育・研修費の平均金額と金額分布(2018年度) <参考資料4> 一人当たりの年間教育・研修費の平均金額と金額分布(2018年度)
  • AI技術の活用は「人為ミスや事故の防止」「従業員の代替」に高い期待

    IT動向の中でも近年注目度が高いAI技術について、期待する効果やサービスの利用状況について設問を追加し、AI技術の活用に対して期待する効果について、7項目の中から当てはまるものを複数回答で問いました。最も選択率が高いのは「人為ミスや事故の防止」が5割に迫る数値で突出しており、次いで「従業員の代替」が3割近くで続いています。ビジネスの成長を促す手段としてデジタル技術の活用が喫緊の課題になるなど、IT部門の役割が広がっているが、AI技術は人材不足を補う手段として受け入れられやすい傾向が見て取れます。


    <参考資料5> AI技術の活用に対して期待する効果(複数回答) <参考資料5> AI技術の活用に対して期待する効果(複数回答)

目 次

第1章 調査概要

  1. 1.1 調査の概要
  2. 1.2 回答者のプロファイル
  3. 1.3 回答者の所属部門と役職
  4. 1.4 回答企業のビジネスの現状認識
  5. 1.5 回答企業の業界内でのポジション
  6. 1.6 データ利用上の注意

第2章 エグゼクティブ・サマリ

  1. 2.1 IT予算とリスク対策費用
  2. 2.2 2019年度に実施するIT戦略テーマとIT動向
  3. 2.3 IT人材採用とIT教育・研修費
  4. 2.4 AI技術に期待する効果
  5. 2.5 テクノロジへの投資意欲
  6. 2.6 総評と提言

第3章 IT投資の方向性

  1. 3.1 IT予算の増減傾向
  2. 3.2 企業におけるIT予算比率
  3. 3.3 IT支出の内訳
  4. 3.4 海外進出状況とIT投資動向
  5. 3.5 企業のグローバルIT予算

第4章 IT投資の戦略性

  1. 4.1 IT新規投資
  2. 4.2 新規投資における目的別の内訳比率

第5章 リスク対策費用の動向

  1. 5.1 リスク対策におけるIT投資の動向
  2. 5.2 情報セキュリティ対策費用の動向
  3. 5.3 災害対策費用の動向
  4. 5.4 情報セキュリティ対策費用の内訳

第6章 IT戦略と注目すべきIT動向

  1. 6.1 2019年度のIT戦略上の重要課題
  2. 6.2 主要なIT動向に対する重要度と実施状況
  3. 6.3 業種別/従業員規模別に見るIT動向に対する実施状況
  4. 6.4 AI技術に対して期待する効果
  5. 6.5 AI技術の利用状況

第7章 IT部門の役割とIT人材投資

  1. 7.1 IT部門の正社員の配置および今後の計画
  2. 7.2 ITスタッフの内訳
  3. 7.3 IT支出におけるIT部門の決定権
  4. 7.4 IT部門の管轄外にある支出対象
  5. 7.5 IT部門の正社員の採用状況
  6. 7.6 IT部門における正社員の中途採用状況
  7. 7.7 IT部門の人材採用タイプ
  8. 7.8 IT部門が中途採用した人材の経歴
  9. 7.9 IT部門が中途採用した人材の多様性
  10. 7.10 1人当たりに投じるIT教育・研修費
  11. 7.11 スキル分野別に見るIT教育・研修の実施状況

第8章 製品・サービスへの投資意欲

  1. 8.1 製品・サービス分野への投資意欲(全体)
  2. 8.2 インフラ/デバイス分野への投資意欲
  3. 8.3 OS/ミドルウェア分野への投資意欲
  4. 8.4 業務系システム分野への投資意欲
  5. 8.5 情報系システム分野への投資意欲
  6. 8.6 セキュリティ/サービス分野への投資意欲
  7. 8.7 項目ごとに見る投資意欲の動向

調査票

商品概要

レポート名
国内IT投資動向調査報告書2019
発行年月
2018年11月15日
提供方法
ダウンロード/PDFファイル(A4サイズ、本編+データ資料編)
ページ数
453ページ
調査内容
・IT投資の方向性、戦略性
・AI技術の活用状況と期待
・IT部門の役割およびIT人材の採用と投資
・リスク対策費用の動向
・IT戦略と注目すべきIT動向
・製品・サービス(115分野)への投資動向 他

本調査では国内企業におけるIT投資の実態とIT戦略の現状と今後の展望をまとめ、過去の調査結果との経年変化に加え、売上高別、従業員規模別(5,000人以上/1,000~4,999人/300~999人/300人未満)、業種別(製造/建設・不動産/卸売・小売/金融・保険/情報通信/サービス/公共)にデータをクロス集計することで詳細な分析を行っています。
販売価格

128,000円(税別)

調査実施主体
株式会社アイ・ティ・アール
調査時期
2018年8月〜9月
調査対象
  • ITR顧客企業およびITR保有の独自Webパネルのうち、国内企業に所属し、IT戦略・IT投資の意思決定に関与する役職者
  • 有効回答数 2,504社
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オプションサービス

調査データをより深くご理解いただくため、2つのオプションサービスをご用意いたしました。詳細はお問い合わせフォームまでご連絡ください。


●ブリーフィング・サービス
調査を実施したアナリストが、貴社にご訪問し、本調査のハイライトを解説いたします。調査データの読み解き方や分析結果の意図などについて、ディスカッションを実施します。社内向けセミナーとして、経営層やIT部門に対しての情報発信にご利用いただくことも可能です。


●カスタムレポート・サービス
調査データを、特定の業種や企業規模など、ご要望に沿って再集計します。ご依頼から最短3週間で、カスタマイズされた分析レポートを作成します。分析レポートのサマリを、アナリストが貴社にご訪問し、解説いたします。

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