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国内IT投資動向調査報告書2017

本レポートは、ITRが国内ユーザー企業におけるIT投資動向などの定点調査を2001年より毎年実施しており、今年で16回目を数えます。今回の調査では、有効回答数を2,500件超へと拡大するとともに、従来から定点観測しているIT予算の増減傾向、重視するIT戦略などに加えて、グローバル標準化への取り組みや全110項目に及ぶ製品・サービス分野の投資意欲を調査しました。このたび、最新の調査結果を「国内IT投資動向調査報告書2017」として発行いたします。

  • 伸び率が再び上昇したIT予算

    2016年度(2016年4月~2017年3月)のIT予算は、前年度から「増額」とした企業の割合が28.5%と、前年調査における2015年度の値(21.3%)を大きく上回り、2013年度以来、3年振りに4分の1を超える水準となりました。一方、「減額」とした企業の割合は9.7%と前年調査の結果(8.8%)から若干上昇したものの、一桁台にとどまりました。

    2017年度(2017年4月~2018年3月)に向けた見通しでは、「増額予定」が「減額予定」を大きく上回る傾向には変化がないものの、大幅な予算の増加(20%以上の増加)(20%以上の増加)を見込む企業の割合が減少しているほか、減額を見込む企業の割合が二桁台に達するなど、やや弱含みの様相となっています。

    なお、このIT予算の増減傾向を指数化した「IT投資増減指数*1」で見ると、2016年度の実績値は「2.10」となり、前年調査時の予想値(1.42)を大きく上回って2013年度と同じ値となりました。2017年度の予想値は、2016年度の実績値を下回る「1.73」ですが、これは予想値としては2009年度以降では最高の水準であり、ITへの積極的な投資意欲は持続すると見られます。

    <参考資料1> IT予算額増減の経年変化(2016~2017年度予想) <参考資料1> IT予算額増減の経年変化(2016~2017年度予想)
    <参考資料2> IT投資増減指数の変化(2001~2017年度予想) <参考資料2> IT投資増減指数の変化(2001~2017年度予想)

    *1:20%以上の減少を-20、横ばいを0、10%未満の増加を+5、10%~20%未満の増加を+15などとして積み上げて回答数で除した値

  • さらに上昇した情報セキュリティ対策費用

    本調査では、IT予算に占める「情報セキュリティ対策」「災害対策」「内部統制」といったリスク対策費用の割合も定点観測していますが、今回の調査結果においても、その割合は引き続き上昇していることが示されました。なかでも情報セキュリティ対策費用は、過去最高を記録した前年調査からさらに1ポイント以上の上昇となる「16.4%」を記録しました。災害対策費用、IT内部統制向け費用の割合も、前年調査結果を上回っており、IT予算の増額分の一部がリスク対策に振り向けられている現象が浮き彫りとなっています。


    <参考資料3> IT予算額に対するリスク対策費用割合の経年変化(2012~2016年度) <参考資料3> IT予算額に対するリスク対策費用割合の経年変化(2012~2016年度)
  • 2017年度に重視するIT戦略キーワードでは、「イノベーション」「ワークスタイル革新」の順位が上昇

    次年度に最も重視するIT戦略キーワードを問うた結果では、上位6項目の順位は前年調査から変動がありませんが、「ビジネス・イノベーションの創出」がトップ10に食い込んだほか、「従業員のワークスタイル革新」が大きく順位を上げました。一部の企業において変革が重要なキーワードとして認識されていることがうかがえます。


    <参考資料4> 次年度に最重要視するIT戦略キーワード(2016~2017年度) <参考資料4> 次年度に最重要視するIT戦略キーワード(2016~2017年度)
  • グローバルITガバナンスは「海外主導型」へシフト

    全有効回答のうち、すでに海外に事業拠点を設置済みの企業は32.3%(858社)、準備中ないし検討中の企業を含めれば56.6%(1,503社)と半数を超えており、事業のグローバル化は着実に進展しています。今回の調査では、今後に向けて、そうした海外進出企業のITガバナンスの主導権が国内(本社)から海外へ移転する可能性が示唆されました。グローバルで利用されるITシステムの標準化のアプローチについて問うたところ、現在の取り組みとしては「日本の要求水準を全世界に展開する」との回答が最多でしたが、将来のあるべき姿については、「海外で標準とされる環境を日本を含めた全世界に展開する」との回答が大きく値を伸ばして最多となりました。今後、海外進出企業においては、グローバル・スタンダードがより重視されるものと見られます。


    <参考資料5> グローバル・システム標準化のアプローチ(現在/今後) <参考資料5> グローバル・システム標準化のアプローチ(現在/今後)
  • 製品/サービス分野では、「IoT」「AI/機械学習」への新規投資需要が拡大

    今回の調査では、製品/サービスの投資意欲を確認するために、全110項目について現在の導入状況と今後の投資意欲を問いました。その結果、モバイルやクラウド、データ・マネジメント、各種セキュリティ・ツールといった、近年の調査で高い投資意欲を示していた項目に加えて、「IoT/M2M」「AI/機械学習」の2項目が、幅広い業種において注目度を高めていることが明らかになりました。

    現在未導入の企業が、次年度(2017年度)に新たに投資対象とする可能性を示す「新規導入可能性指数」を算出して業種別に分析したところ、インフラ/デバイス分野では「IoT/M2M」が、OS/ミドルウェア分野では「AI/機械学習」が、いずれも複数の業種で最も高い指数を獲得しています。

    新分野のテクノロジに対して、国内企業が具体的な投資対象と認知し始めていることがうかがえる結果となりました。


    <参考資料6> 2017年度に新規投資が見込まれる製品/サービス分野(業種別) <参考資料6> 2017年度に新規投資が見込まれる製品/サービス分野(業種別)
  • 国内企業の攻めの意識の高まりが垣間見られた調査結果。IT部門はパラダイムシフトへの早急な準備を

    今回の調査結果を受けて、ITRのシニア・アナリスト舘野真人は、「近年、様子見の色彩が強かった国内企業のIT投資ですが、今回の調査では、一部の企業が攻めの姿勢に転じつつある現状が見てとれます。リーマンショックや東日本大震災による投資抑制トレンドからの反転という側面があった2013年度とは異なり、2016年度のIT予算の増額は、テクノロジによる新規ビジネスの創出・支援がより強く意識されていると見られます。また、話題が先行しがちであったIoTやAIといった新分野のテクノロジが、具体的な投資対象と位置づけられているのも大きな特徴です。経営とテクノロジの関係が新局面に入りつつある今、IT部門は、攻めのIT戦略を支えるためのパートナーとしての地位を早急に確立することが望まれます」と分析しています。


目 次

第1章 調査概要

第2章 エグゼクティブ・サマリ

第3章 IT投資の方向性

  1. 3.1 IT予算の増減傾向
  2. 3.2 企業におけるIT予算比率

第4章 IT投資の戦略性

  1. 4.1 IT新規投資
  2. 4.2 新規投資における目的別の内訳比率

第5章 リスク対策費用の動向

  1. 5.1 リスク対策におけるIT支出の動向
  2. 5.2 情報セキュリティ対策費用の動向
  3. 5.3 災害対策費用の動向
  4. 5.4 IT内部統制費用の動向

第6章 IT戦略と注目すべきIT動向

  1. 6.1 2017年度に向けたIT戦略上の重要課題
  2. 6.2 主要なIT動向に対する重要度と実施状況
  3. 6.3 業種別/従業員規模別に見るIT動向に対する実施状況

第7章 グローバルIT戦略の方向性

  1. 7.1 海外進出状況とIT投資動向
  2. 7.2 地域別の売上高比率とIT予算配分
  3. 7.3 企業のグローバルIT予算
  4. 7.4 ITのグローバル標準化
  5. 7.5 グローバルITガバナンスの実態と今後の計画
  6. 7.6 業種別/企業規模別/海外売上高比率別に見るグローバル標準化の実施状況

第8章 CIOおよびIT部門の役割

  1. 8.1 CIOの選任状況
  2. 8.2 IT部門の正社員の配置および今後の計画
  3. 8.3 ITスタッフの内訳
  4. 8.4 IT支出におけるIT部門の決定権
  5. 8.5 IT部門の管轄外にある支出対象

第9章 製品/サービスへの投資動向

  1. 9.1 製品/サービス分野への投資意欲(全体)
  2. 9.2 インフラ/デバイス分野への投資意欲
  3. 9.3 OS/ミドルウェア分野への投資意欲
  4. 9.4 アプリケーション分野への投資意欲
  5. 9.5 セキュリティ/サービス分野への投資意欲
  6. 9.6 項目ごとに見る投資意欲の動向

調査票

資料編

  1. ① 単純集計データ 【CD-ROM収録】
  2. ② クロス集計データ 【CD-ROM収録】

商品概要

レポート名
国内IT投資動向調査報告書2017
発行年月
2016年11月17日
提供形態
  • 製本レポート(A4判)+CD-ROM(PDFファイル)セット
     * セット販売のみ
     * CD-ROMは製本レポートの全PDFファイルを収録
     ※データ資料編(単純集計データ・クロス集計データ)はCD-ROMのみに収録
ページ数
413ページ
調査内容
・IT予算と戦略投資の視点
・IT投資の目的
・グローバルIT戦略の方向性
・IIT部門の人員計画
・製品/サービス110項目(IoT、3Dプリンタ、AI、マーケティングオートメーションなど)の投資動向 他

本調査では国内企業におけるIT投資の実態とIT戦略の現状と今後の展望をまとめ、過去の調査結果との経年変化に加え、企業規模別(5,000人以上/1,000~4,999人/300~999人/300人未満)、業種別(製造業/建設・不動産/卸売・小売/金融・保険/情報通信/サービス/公共)にデータをクロス集計することで詳細な分析を行っています。
販売価格
120,000円(税別)

【特別価格ご提供期間を延長して販売中】96,000円(税別)

調査実施主体
株式会社アイ・ティ・アール
調査時期
2016年8月
調査対象
  • ITR顧客企業およびITR保有の独自Webパネルのうち、国内企業に所属し、IT戦略・IT投資の意思決定に関与する役職者
  • 有効回答数 2,685社
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