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国内IT投資動向調査報告書2015

本レポートは、ITRが国内ユーザー企業におけるIT投資動向などの定点調査を2001年より毎年実施しており、今回で通算14回目となります。今回の調査では、従来から定点観測しているIT予算の増減傾向や支出の内訳、重視するキーワードなどに加えて、「攻めのIT投資」に対する認識やIT部門が担うべき役割について取り上げています。本レポートのハイライトは以下の通りです。

調査ハイライト

  • 増加基調を保つも、IT予算の成長率は再び鈍化へ

    前年調査では、国内企業のIT予算の増減指数が“リーマンショック”前の水準を取り戻したことが確認されましたが、2014年度(2014年4月〜2015年3月)のIT予算は、増額(「20%以上の増加」と「20%未満の増加」の合計)と回答した企業の割合が23.1%にとどまり、2013年度(31.7%)を大きく下回りました。その一方で、減額(「20%以上の減少」と「20%未満の減少」の合計)と回答した企業の割合も前年度を下回り、その分「横ばい」とする企業が65%強を占める結果となりました。安定的に予算が確保できたものの、積極的に投資を行う企業が減り、模様眺めの色合いが濃い1年であったと見られます。

    2015年度(2015年4月〜2016年3月)に向けた見通しについては、成長率はさらに低下すると予想されており、増額を見込む企業の割合が若干減り、減額を見込む企業の割合が若干増える結果となっています。成長率は引き続きプラス水準を保つと予想されるものの投資意欲は弱含みの傾向にあると言えます。

    なお、このIT予算の増減傾向を指数化した「IT投資増減指数*1」で見ると、2014年度の実績値は前年調査時の予想とほぼ同水準の「1.46」となりました。ただし、2015年度の予想値は1ポイント台を割り込んでおり、再び低成長となることが想定されます。

    *120%以上の減少を-20、横ばいを0、20%未満の増加を+10などとして積み上げて回答数で除した値

    <参考資料1> IT予算額増減の経年変化(2013〜2015年度予想) <参考資料1> IT予算額増減の経年変化(2013〜2015年度予想)
  • IT投資の目的は「守り」偏重

    今年の調査では、IT投資の目的や戦略性を見るために、新たな設問を設けました。IT投資の目的として11項目をあげ、それぞれについての重要度とともに、攻め/守りのいずれに近い目的かを問うたところ、多くの企業が「守り」に偏った目的でIT投資を行っているという実態が明らかになりました。

    半数以上の回答者が「攻め」と認識している項目は11項目中わずか3項目にとどまり、それらはいずれも重要度が低いグループに属しています。この結果からは、予算の確保や配分といった問題以前に、企業のIT投資戦略に関わる当事者が、投資案件によって生み出される価値を前向きに捉えていないことがうかがえます。

    また、このIT投資目的に対する意識は、企業の業績の好・不調とも密接に関連しており、「非常に好調」と認識する企業では、個々の目的を「攻め」と捉える度合いが強く、かつ重要度も高い傾向が顕著に見られます。


    <参考資料2> IT投資増減指数の変化(2001〜2015年度予想) <参考資料2> IT投資増減指数の変化(2001〜2015年度予想)
    <参考資料3> IT投資目的のポジショニング(2014年度) <参考資料3> IT投資目的のポジショニング(2014年度)
  • 2015年度に向けて最重要視するIT課題は5年連続で「IT基盤の統合・再構築」。一方で、新分野に対する具体的な取り組みも加速

    全20項目の主要なIT動向を取り上げ、その重要度を尋ねた結果では、「IT基盤の統合・再構築」が5年連続で最上位となり、2位も前年同様「ビジネスプロセスの可視化・最適化」となりました。3位の「全社ネットワーク環境の刷新・見直し」、4位の「全社的なコンテンツ管理インフラの整備」と併せて、多方面にわたる全体最適化が強く意識されていることが見てとれます。

    その一方で、クラウド、ビッグデータといった新分野と称されるIT動向についても、取り組みが着実に進んでいることが確認されました。こうした新技術を活かすための足回りを強化するために基盤整備が重視されているとも考えられます。


    <参考資料4> 主要なIT動向に対する重要度指数と実施率の変化 <参考資料4> 主要なIT動向に対する重要度指数と実施率の変化
    <参考資料5> 新分野のIT動向に関する実施状況の経年変化(2012〜2014年度) <参考資料5> 新分野のIT動向に関する実施状況の経年変化(2012〜2014年度)
  • IT部門の役割は将来に向けて縮小傾向か

    また、今回の調査では、社内のIT部門の役割に関する設問も新たに追加しました。IT部門の「現在の役割」と「3〜5年後に担うべき役割」をそれぞれ問うたところ、システム運用やコスト管理といった「従来型機能」は、今後に向けて役割が大きく縮小するとの見方が示されました。拡大する役割としては「ビジネスモデルの開発・改良」「ビジネス・イノベーションの促進」といった、ビジネス戦略と深く関わるテーマがあげられています。従来型機能の提供に甘んじるIT部門は、今後急速に活躍の場を失うことが懸念されます。


    <参考資料6> IT部門の役割(現在/今後) <参考資料4> 主要なIT動向に対する重要度指数と実施率の変化
  • 攻めの投資戦略が描けていないIT部門。自らの立ち位置も含めた大胆な改革を

    今回の調査結果を受けて、ITRのシニア・アナリスト舘野真人は、「2014年度のIT予算の増減はプラス水準となったものの、久々に大幅な回復となった前年度から成長率が鈍化し、再び低成長に向かう兆しが見えています。また、情報セキュリティ対策などのリスク対策費用が増加するなど、守りを重視した支出の増加が目立ちました。また、今回の調査からは、将来のビジネスの足がかりとなるような攻めの投資戦略を描けないIT部門の悩みの深さも見てとれました。技術が変革期を迎えているなかで、IT部門には自らの役割や立ち位置も含めた大胆な変革が求められています」と分析しています。

目 次

第1章 調査概要

第2章 エグゼクティブ・サマリ

第3章 IT投資の方向性

  • 3.1 IT予算の増減傾向
  • 3.2 企業におけるIT予算比率
  • 3.3 IT支出の内訳
  • 3.4 海外進出状況とIT投資動向
  • 3.5 企業のグローバルIT予算

第4章 IT投資の目的と戦略性

  • 4.1 IT戦略投資
  • 4.2 IT投資の目的
  • 4.3 目的別に見るIT投資の攻めの意識
  • 4.4 投資目的のポジショニング
    4.2 IT投資の目的
    IT投資の目的(11項目)new
    新規ビジネスモデルの実現
    事業・業務の変革
    IT基盤の構造改革
    技術シーズ提案
    経営の舵取りや意思決定のモニタリング
    知識の共有や計画精度の向上
    業務効率向上や業務コスト削減
    社会的責任のため
    商取引上不可欠なシステムの整備
    業務遂行上不可欠なシステムの整備
    ITインフラの整備・強化

第5章 リスク対策費用の動向

  • 5.1 リスク対策におけるIT支出の動向
  • 5.2 情報セキュリティ対策費用
  • 5.3 災害対策費用の動向
  • 5.4 IT内部統制費用の動向

第6章 IT戦略と注目すべきIT動向

  • 6.1 2015年度のIT戦略上の重要課題
  • 6.2 主要なIT動向に対する重要度と実施状況
  • 6.3 業種別/従業員規模別に見るIT動向に対する実施状況
    6.2 主要なIT動向に対する重要度と実施状況
    IT動向(20項目)
    IT基盤の統合・再構築
    ビジネスプロセスの可視化・最適化
    ビッグデータの分析・活用
    仮想化技術の導入
    ビジネス系システムのクラウドへの移行
    会計・人事系システムのクラウドへの移行
    ソーシャル・テクノロジのビジネス活用
    デジタルマーケティングの推進new
    オープンソース・ソフトウェアの活用
    SOAによるシステム構築
    データセンターの移転・統合
    アジャイル・ソフトウェア開発の導入
    全社ネットワーク環境の刷新・見直しnew
    IoTのビジネス活用new
    マスタデータの統合
    全社的なコンテンツ管理インフラの整備
    情報・ナレッジの共有/再利用環境の整備
    IFRS(国際会計基準)への対応
    スマートデバイスの業務への活用
    BYODへの対応

第7章 IT部門の役割と影響力

  • 7.1 IT支出におけるIT部門の決定権
  • 7.2 IT部門の役割new

第8章 製品・サービスへの投資動向

  • 8.1 アプリケーション分野への投資意欲
  • 8.2 アプリケーションごとに見る投資意欲の動向
  • 8.3 テクノロジ/サービス分野への投資意欲
  • 8.4 注目すべきテクノロジ/サービス分野の投資意欲の動向
  • 8.5 テクノロジ/サービスごとに見る投資意欲の動向
    8.1 アプリケーション分野への投資意欲
    アプリケーション分野(21項目)
    独自開発(自社内)
    独自開発(外部委託)
    ERPパッケージ
    営業支援・顧客管理
    サプライチェーン管理
    PDM /PLM
    販売管理
    財務会計
    人事・給与・勤怠
    生産管理
    購買・調達
    経営管理
    マーケティング支援・管理
    eコマース
    社内セルフサービス/ワークフロー
    グループウェア/コラボレーション
    エンタープライズ・コンテンツ管理
    Webコンテンツ管理
    エンタープライズ・ポータル
    社内ソーシャルnew
    オフィススイート
    8.5 テクノロジ/サービスごとに見る投資意欲の動向
    製品・サービス分野(52項目)
    【インフラ/ハードウェア】
    LAN/WAN(拠点間)
    リモートアクセス
    無線LAN
    ネットワーク仮想化/SDN
    ユーザー認証基盤
    アクセス管理
    ネットワーク/ゲートウェイ・セキュリティ
    データ・セキュリティ(暗号化など)
    ログ管理/SIEMnew
    エンドポイント・セキュリティ
    モバイル・セキュリティ
    マネージド・セキュリティ・サービスnew
    大型サーバ/メインフレーム(5,000万円以上)
    中型サーバ(500万円以上)/ブレードサーバ
    小型サーバ
    サーバ仮想化
    ストレージ(ディスク増設・DAS)
    ストレージ(NAS・SAN)
    ストレージ仮想化
    クライアントPC
    クライアント仮想化/シンクライアント
    スマートフォン
    タブレット
    【OS/ミドルウェア】
    クライアントOS(Windows)
    クライアントOS(Windows以外)
    サーバ向けWindows
    サーバ向けOS(Linux)
    サーバ向けOS(商用UNIX)
    独自OS(OS390など)
    アプリケーション・サーバ
    SOA関連ツール(ESB/EAI)
    BPM関連ツール
    アプリケーション開発支援ツール
    テストツール
    RDBMS(データベース管理)
    NoSQL(非リレーショナル)
    データ統合ツール(MDM/ETL)
    BI/データ分析
    データ検索/探索
    運用管理ツール
    モバイルデバイス管理ツール
    Web解析ツール
    【サービス/クラウド】
    コンサルティング
    アウトソーシング
    オフショア・アウトソーシング
    ビジネスプロセス・アウトソーシング
    データセンター
    SaaS
    PaaS
    IaaS
    DaaS
    プライベート・クラウド

    第9章 CIOとITスタッフ配備

    • 9.1 CIOの選任状況
    • 9.2 IT部門の正社員の配置および人員計画
    • 9.3 ITスタッフの内訳

    調査票

    資料編 1 単純集計データ

    資料編 2 クロス集計データ

商品概要

レポート名
国内IT投資動向調査報告書2015
発行年月
2014/12/1
提供形態
  • 製本レポート(A4判)+CD-ROM(PDFファイル)セット
     * セット販売のみ
     * CD-ROMは製本レポートの全PDFファイルを収録
     ※データ資料編(単純集計データ・クロス集計データ)はCD-ROMのみに収録
ページ数
355ページ
販売価格
120,000円(税別)

【特別価格ご提供期間を延長して販売中】95,200円(税別)

調査実施主体
株式会社アイ・ティ・アール
調査時期
2014/10
調査対象
  • ITR顧客企業およびITR保有の独自Webパネルのうち、国内企業に所属し、IT戦略・IT投資の意思決定に関与する役職者
  • 有効回答数 1,095社
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