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【R-226051_53424434540】AIを前提としたイノベーション思考法(前編)

作成者: 株式会社アイ・ティ・アール|May 7, 2026 12:00:02 AM

企業の競争力の焦点は、「AIをどれだけ導入するか」から、「AIを活用していかに創造的活動を行うか」に移りつつある。イノベーションを生み出す思考法として、デザイン思考やアート思考が有効とされているが、AIはこれらの思考プロセスをどのように支援・拡張できるのだろうか。

AIが創造的活動をどう変えるのか

近年、生成AIの急速な進化は、企業における創造的活動のあり方に大きな変化をもたらしつつある。従来、AIは主に情報処理や業務効率化のための技術として活用されてきたが、現在ではアイデア創出や企画立案など、人間の創造的活動を支援する領域へと適用範囲が広がっている。ITR Review『AIを活用した思考の可視化と共有化』(R-226023)では、AIの活用を「個人の生産性向上」にとどめず、いかに「組織能力の向上」につなげるかが重要であるとし、属人的な暗黙知や経験を形式知化することで組織知へと転換し、組織全体として学習し続けるためのステップを示した。

企業にとって重要な次の打ち手は、このようにしてAIによってエンパワーされた従業員と蓄積した組織知を活用し、いかにイノベーションを創出していくかである。イノベーションを生み出す思考法としては、「デザイン思考」が広く知られているが、近年は「アート思考」も注目されている。本稿では、これらの特徴と違いを整理し、生成AIやAIエージェントなどの技術がそれぞれの思考プロセスをどのように支援できるかについて考察する。