テキストマイニングは、生成AIによる自動化の進展に伴い利用分野が拡大しており、企業がこれを全社的に有効に利用するためには組織体制を再考する必要がある。本稿では、テキストマイニングの新たな適用分野と、全社利用のための組織体制を解説する。
データマイニング(構造化データを対象)の分野では、作業工数の大部分を占める「データ準備」と「モデリング・分析」の工程が機械学習によって第1段階の自動化が達成され、生成AIの登場により「データ理解」と「評価・解釈」を含む自動化の第2段階が進んでいる(ITR Review『生成AIが加速するデータ分析の自動化』R-224033)。
一方、テキストマイニング(非構造化データを対象)の分野は、数値データを扱う機械学習が適用できないため自動化が阻まれていたが、生成AIの機能を利用することで「データ準備」と「分析・解析」工程の自動化が可能になった(図1)。
加えて、「データ理解」と「評価・解釈」工程も生成AIにより自動化されるため、データマイニングのような段階を踏むことなく、一気に全行程の自動化へと進んでいる(図2)。