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【R-224104_17145703305】進化するエンタープライズサーチ

作成者: 株式会社アイ・ティ・アール|Oct 22, 2024 12:00:00 AM

エンタープライズサーチは、企業や組織内に存在する膨大な情報を迅速に検索するためのツールである。生成AIの登場によって同ツールは機能を拡充し、ユーザーの検索体験の向上を図っている。本稿では、進化するエンタープライズサーチの機能を考察するとともに、製品・サービス選定のポイントについて解説する。

エンタープライズサーチとは

企業には売上高や製造数、原価など数値として扱われるデータの他に、報告書やマニュアル、規定類などの文書、電子メールといったテキストデータが存在する。これらのデータは業務プロセスのなかで複数の従業員や組織に共有され、それぞれの業務における判断材料となる。したがって、正確な業務処理を行うためには、これらの情報が必要なときに速やかに入手できることが望ましい。膨大な社内データを一元的にとりまとめたうえで、それぞれのインデックスを生成し、検索可能にするシステムが「エンタープライズサーチ」である。

近年、エンタープライズサーチは、独自のAIを装備して、検索結果の文章や投入される検索キーワード解釈の精度を高めてきた。例えば、検索対象となるデータでは、単純な数値・テキストについても、ExcelやWordといった業務ファイルに内包されたものや、PDFや画像・動画ファイルなどの非構造化データも検索可能となっている。また、ユーザーの検索指示を自然言語解析によって正しく解釈し、検索結果として提示するテキストを正しく成型することも標準機能として装備している。現在国内で販売されている主要なエンタープライズサーチ製品・サービスは、図1の通りである。

図1.国内における主要なエンタープライズサーチ製品・サービス

出典:ITR