Broadcom社はVMware社を買収し、VMware vSphereをはじめとする仮想基盤製品のライセンスやエディションを含む製品体系を大きく変更した。これにより、多くのユーザーが仮想基盤の見直しを迫られている状況にある。本稿では、製品体系の変更がユーザーに及ぼす影響を整理し、VMware仮想基盤の今後の選択肢を考察する。
VMware社は、サーバ仮想化の先駆けとなったベンダーであり、現在も多くの企業がVMware社の仮想基盤製品を使用している。2023年11月、VMware社はBroadcom社によって買収された。2021年5月にこの買収が発表されていたため、ユーザーやパートナーにとって既知の事実であった。買収完了に伴い、Broadcom社は、VMware vSphere(以下、「vSphere」とする)をはじめとするVMware社の仮想基盤製品群のライセンスやエディションなど、製品体系を大幅に変更した。この変更は、ユーザー企業にITインフラ戦略の見直しを迫るほど大きな影響を及ぼすと推測され、現在仮想基盤市場が大きく揺れ動いている。