ITRが2021年8~9月に実施し、同年12月に発刊した『国内IT投資動向調査報告書2022』では、個別のDX施策に対する取り組み状況からその実践度を測定する「DX実践度スコア」による分析を新たに追加した。本稿では、同調査の結果を追加集計し、業種別による実践度の傾向を見る。
ITRでは、毎年実施している『IT投資動向調査』において、DXに関わる国内企業の取り組み状況を定点観測している。2021年11月に発刊した最新の調査レポートでは、新たに「DX実践度スコア」を採用した(図1)。直近の調査結果に基づくスコアリングでは、全回答企業の平均は100点満点で30.5点となり、国内企業のDX実践度がいまだ不十分であることを裏づける結果となった。一方で、何らかの成果が出始めていると見られる50点以上の企業が20%強、多くのテーマで成果があがっていると見られる70点以上の先進的な企業が約8%存在することも明らかとなった(図2)。