2021年から2022年へかけての経済環境は、ワクチン普及などの防疫措置が進んだことで、コロナ禍からの回復に向けた動きが加速すると予想される。企業においては、DXやSDGsなどの重要経営課題への迅速かつ実践的な対応が問われることとなろう。IT部門やDX部門は、こうした情勢の変化に対応し、新時代のビジョンを具現化するために、企業変革、データ高度活用、テクノロジ革新の3つを柱に2022年のIT戦略構想を立案することが求められる。
2021年は、前年から引き続いて猛威を振るうコロナ禍に加え、東京オリンピック/パラリンピック、世界的株価上昇、恒大ショック、首相交代など、国内経済に影響する社会的イベントが矢継ぎ早に巻き起こる年となった。2022年も引き続きコロナ禍への対応が予想されるが、いまのところ感染拡大は抑制傾向にあり、社会活動の本格的な再始動へ向けて正常化の兆しが見えつつある。ポストコロナにおける持続可能な社会を見据えて、将来ビジョンやビジネス方針を定め、いかにトランスフォーメーション(転換・変革)を実現するかが、企業の今後の成長力を左右する大きな要因となるであろう。