営業活動の見える化、効率化を目的としたSFA/CRMの導入・活用が進んでいるものの、国内企業の営業部門が抱えている課題は依然として多い。こうした中、欧米を中心に営業活動をテクノロジの力で効率化し、成果を最大化するための新たな手法・活動・技術としてSalesTechに注目が高まっている。
SFA/CRMの導入・活用の進展、DMPやMAとの連携による見込み客の発掘や適切なコンテンツ提供など、マーケティング領域はデジタル化と効率化の仕組みが整備されつつある。一方で、実際に導入したものの、マーケティング部門から見込み客リストが営業部門に提供されても人員が不足し見込み客へのアプローチを増やせない、確度の高い見込み客に的確なアプローチができていない企業も少なくない(ITR Review 2018年6月号 ITR User View「営業活動の課題と強化に向けたIT活用状況調査」 #R-21806U)。そこで、主要な営業・販売業務に関して、改善が必要と感じている領域について尋ねた結果が図1である。
全ての領域で、3割から4割の企業で改善が必要とされているが、最も多く改善が必要と思われている領域は、「見込み客への適切な営業アプローチ」であり、次いで「見込み客の発掘」「顧客データ、営業活動データの蓄積・分析」という結果となった。また、「見込み客への適切な営業アプローチ」と関連性が高く、一連の作業となる「見込み顧客へ適切に提案を行うためのコンテンツ提供」も上位3項目に続き36%となり、営業が担う活動を改善したいという意向が見て取れる。