経営者は、大きな初期投資と運用コストが必要なIT基盤に対して、長期間活用することを求めている。IT基盤の再構築にあたっては、戦略的かつ中長期的観点で検討を行ったうえで、長期にわたって信頼関係を構築できるクラウド事業者を選択すべきである。
国内企業のIT基盤として求められるクラウド形態とはいかなるものだろうか。国内企業に対し、最終的にどのようなクラウド形態に収束する予定かをたずねた結果を図1に示した。「基本的にパブリッククラウドに全システムを集約する予定」とする企業が17%、「基本的にプライベートクラウドに全システムを集約する予定」とする企業が22%に対し、「ハイブリッドクラウド」(「パブリッククラウドとプライベートクラウドを連携させて使用する」と「パブリッククラウドとプライベートクラウドをそれぞれ独立して使用する」の合算)を指向する企業は27%であった。国内企業においては「ハイブリッドクラウド」が最も人気の高い形態であるといえる。