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【R-217064_6963138389】調達/購買ソリューション新時代

作成者: 株式会社アイ・ティ・アール|Sep 23, 2023 9:53:54 AM

SRE(Site Reliability Engineering)の認知度が高まるに伴い、ポストモーテムへの注目度も上がっている。障害やインシデントを発生させた担当者や部門を非難することなく、組織や個人が過去の失敗から学ぶ文化を創るこの活動を通して、チームの創造性や生産性を向上させることが可能となる。

変化が見え始めた国内市場動向

ITRでは、企業の調達/購買システムの動向をSRM(サプライヤー関係管理)市場として、2011年度に発刊した「ITR Market View:SCM/MES市場2011」まで調査していた。国内SRM市場は、ライセンスおよびサブスクリプションの年間売上げが100億円程度に達する、市場規模の大きなアプリケーション分野であった。また、SaaSの割合が市場全体の8割程度を占めて、オンプレミスのパッケージを大きく凌駕する特徴的な市場でもあった。しかしながら、国内SRM市場は主要製品のシェアやポジショニングにあまり変化が見られず、新たに市場に参入するベンダーも見られなかったことなどから、2012年度以降は調査を見送っていた。

こうした国内SRM市場において、昨今、新たな動きが見られるようになってきている。その大きな要因として、2012年10月にSAP社がAribaの買収を完了して以降、国内ではビジネスが縮小傾向にあったAribaが、SAP Aribaとして2014〜5年頃から販売を強化してきていることがある。従来オンプレミスのSAP SRMを導入した企業がリプレースを検討するだけでなく、グローバルで200万社以上のサプライヤーおよびバイヤー企業が商取引を行っているとされるAriba Networkを新たに検討する企業も出てきている。これまで国内に閉じた調達/購買システムを導入してきた企業が、グローバル拠点への展開を検討するようになってきたこともその背景としてある。

さらに、企業の間接材購買の対象が大きく変わってきていることもある。従来、間接材といえば文具・事務用品などが中心であったが、工具、研究資材、理化学材料、溶剤・接着剤など製造消耗品、および汎用性の高い設備・機器などに対象が広がってきているからである。これまでは、直接材に準じて取引・契約されカタログ管理されていた物品も、間接材となんら変わりなくECサイトから購入する企業が増えてきている。