2014年度の国内企業のIT予算は成長率こそ前年度から低下したが増減傾向はプラス水準を維持した。しかし、投資の目的を見ると守りの施策に偏重している傾向が明確に表れた。また、IT部門の将来の役割についても縮小するとの見方が示された。本稿では、調査結果のサマリを紹介する。
ITRは、国内企業におけるIT投資動向の包括的な把握を目的としたアンケート調査を2001年より毎年実施しており、2014年10月に実施した今回は通算で14度目となる。ITRの顧客企業やWebアンケートの独自パネル会員のうち、国内企業のIT投資の意思決定に関わる役職者を対象にアンケートを依頼し、1,095社より有効回答を得た。