社内システムにおけるクラウド活用が進むにつれて、システム配置の方法やアーキテクチャにもさまざまなタイプのものが見られるようになってきた。次世代インフラの構想化と設計に向けては、幅広い見地からクラウド・アーキテクチャを評価することが有益である。
企業が次世代のITインフラを設計するうえで、現在、非常に多くの選択肢が入り組んで存在する。特に、サーバ仮想化技術については、部分的に取り入れた後、現状維持でいくか、オンプレミスでクラウド環境を構築するか、外部のクラウドサービスへ移行するかといった方針化を検討している企業が多く、一種の「過渡期」に入っている。ITRが現行のインフラについて調査した結果では、「仮想環境が導入されているが、統合インフラにはなっていない」との回答者が3割強存在する(図1)。これらの企業は、将来的な統合インフラ環境としてプライベートクラウドやパブリッククラウドを視野に入れる可能性があり、クラウド移行の検討を今後進めると予想される。