近年、スマートデバイスやデスクトップ仮想化などの新たな技術が注目され、さらに、2014年4月には Windows XPのサポートが終了したことで、企業のクライアント環境に大きな変化が訪れる可能性が示唆されていた。そこで本稿では、ユーザー調査を基にクライアント環境の最新動向を明らかにする。
2010年5月に行ったクライアント環境動向に関するユーザー調査の結果では、社内で最も多く利用しているクライアントPC用OSとしてWindows XPと回答した割合が82.2%であった。Windows XPのサポート期間終了日(2014年4月8日、日本時間では4月9日)まで半年余りとなった2013年6月に行った調査では、利用率は半減したものの依然として44.5%が利用していた。サポート期間終了後の2014年6月に行った今回の調査では、同割合は5.8%に下がり、この1年で急速に移行が進んだことがわかる(図1)。
では、この1年でどのOSへ移行が進んだかを見ると、Windows 7は47.8%から74.4%と大幅に増えたが、Windows 8は2.3%から8.3%、Windows 8.1は2.5%にとどまった。さらに、Windows以外のOSの増加割合も少なかったことから、企業の多くはWindows 7へ移行したと考えられる。