レポート・ライブラリ|株式会社アイ・ティ・アール

【R-214012_6963006763】2014年の運用管理市場の動向

作成者: 株式会社アイ・ティ・アール|Sep 30, 2023 12:03:33 PM

運用管理製品は成熟市場と目されることが多いが、各分野での需要創出や技術開発は連綿と進んでおり、CAGR(年平均成長率)8.3%と比較的高い伸び率で成長している。本稿では、2014年の運用管理製品市場において注視すべき3つの主要トレンドを紹介する。

運用管理製品市場の概況

ネットワークノード監視やジョブ管理といったシステム運用支援機能に端を発し、IT市場の拡大とともに運用管理製品は進化を続けてきた。オープン化によるシステム構成の複雑化や管理プロセスの標準化(ITILなど)の潮流が新製品の台頭や機能拡充をもたらすなか運用管理製品は多様化し、大手から中小に至る海外ベンダーと国内ベンダーが多数参入しており、国内市場は群雄割拠の様相を呈している。一時期は統合運用管理ツールと呼ばれる製品(あるいは製品ファミリ)が標準機能を提供するものとして市場訴求された。しかし、「統合」といえば耳当たりは良いが、システム運用に必要なツールセットは、容易に共通化できるものではなく、要求される信頼性や環境構成、マネジメントの成熟度によっても異なる。今日の運用技術の動向を把握するには、運用管理機能を適切に分類したうえで、分野ごとの動向を見ていかなければならない。

こうした考えの下、ITRでは運用管理製品を、システム運用管理分野(イベント管理、ネットワーク管理、サーバ管理、DBMS管理、アプリケーション管理、ジョブ管理、ストレージ管理、バックアップ/リカバリ、HAクラスタ、仮想化構築、クラウド管理)とITサービス管理分野(サービスデスク/インシデント管理、IT資産管理、変更/構成管理、PC資産管理、エンドユーザー体験管理、SLM/BSM、キャパシティ計画)に分けて、計18分野の市場調査を例年行っている。本稿では、取材を通じたベンダーからの各種の情報提供、ブリーフィング、またユーザー企業向けのプロジェクト支援や需要調査などから得られた示唆を基に、運用管理ツールの動向を述べる。2014年の主要トピックとして、「クラウド管理」「資産管理」「運用管理SaaS」の3つがあげられる。