スマートフォン/タブレットの普及に伴い、企業のWebサイトやWebアプリケーションのHTML5対応が進んでいる。現在の主流であるHTML4は、その機能がシンプルであったがゆえに企業が自社利用での標準化を実施していることは稀であった。HTML5は企業システム開発にも利用可能な大幅な機能拡張が行われており、企業においてその利用指針を早急に明確化することが重要である。
Webで利用される各種技術の標準化を行っているW3C(World Wide Web Consortium)が、2012年12月17日にHTML5に関する仕様策定の完了を発表した。同年9月に発表した計画によると、今回仕様が確定したHTML5が2014年に正式勧告され、その時点で世界的な標準化が完了することになっている。
W3Cでは、HTML5に関しては、今後は勧告に向けて相互運用性およびテストに専念し、HTML5関連の今後の機能追加はHTML 5.1以降のバージョンに対して行われることとなる。HTML5の正式勧告はまだ少し先のこととなるが、システム開発を行う側にとって仕様が確定したことの意義は非常に大きい。これを受けて、国内でもHTML5採用の動きがますます盛んになるとITRでは見ている。