コロナ禍において、企業での研修形態が大きく変化するなか、研修管理の効率化を実現するIT基盤として、学習教材の配信や学習履歴などの管理を行うLMSの導入が進んでいる。本稿では、ITRが実施した企業内研修の実施形態およびLMS導入状況に関する調査結果から現状を分析するとともに、今後の方向性について考察する。
プライベート5Gネットワークは、企業が独自のモバイル周波数帯域を保有して運営する5Gネットワークである。日本初といえるこの取り組みは、国内に新たなビジネスモデルが登場したことを意味し、すでに一部の企業はこの活用に高い関心を示している。なお、同技術は日本では一般に「ローカル5G」と呼ばれているが、本稿ではグローバルにおいて一般的な呼称である「プライベート5G」と表現することとする。
従来、企業は通信事業者から3Gまたは4Gのサービスを直接調達してきた。この場合、企業側の初期投資は不要であるが、利用できるネットワークは通信事業者が提供するサービスに限定される。これに対しプライベート5Gネットワークの場合、企業は限定された地理的エリア内で、独自に周波数帯を保有することが可能になる。つまり企業は固有のニーズに応じて、独力あるいはパートナーの支援を得て、小規模なモバイルネットワークを設計・構築できるようになるのである。その際、企業は通信事業者が提供する選択肢から選ぶのではなく、遅延、下り速度、上り速度などの独自のネットワークKPIを定義することができる。さらにプライベート5Gネットワークの場合、特定エリアにおいて通信事業者のサービスを上回る接続性を実現できる可能性がある。
企業が自前のネットワークを保有することにより、広帯域幅や低遅延性という5Gの特徴を活かした、市場では手に入らない独自のIoTサービスなどを開発することが可能になったのである。