近年、ランサムウェア攻撃の感染被害が深刻化している。ランサムウェア攻撃は高度化・巧妙化を続けており、厳重なセキュリティ対策を講じていても完全に防ぐことは難しい脅威となっている。そこで、ITRでは2025年3月に、国内企業のシステム管理もしくはセキュリティの責任者・担当者を対象に、システムやデータへのランサムウェアの感染被害と復旧の状況、バックアップとリカバリにおけるサイバー攻撃対策と課題に焦点を当てた『企業のサイバーリカバリ実態調査』を実施した。
同調査では、ランサムウェア感染企業の多くは復旧に多くの時間を要し、また完全復旧に至っていない実態が明らかとなった。その大きな要因は、最近のランサムウェア感染ではバックアップデータ自体が暗号化されることにある。そして、被害の影響は、業務やサービスの停止だけではなく、重要なデータの損失や機密情報の漏洩、さらには顧客との取引停止や売上げの減少にまで及んでいる。
この脅威に対処するためには、攻撃を受けることを前提に、その影響を最小限に抑え、迅速に元の状態に回復する能力であるサイバーレジリエンスを向上させることが不可欠となる。本ホワイトペーパーでは、調査結果を基に、データ暗号化リスクに備えるためのバックアップ対策の必要性とその手法、サイバーリカバリ実現のアプローチとベストプラクティスについて解説する。また、企業のサイバーリカバリの成熟度から取り組むべきポイントを述べる。
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